皆様おはようございます。たかのをです。
今日から改行の入れ方を変えることにします。

悲しいことに今日も早朝覚醒で4時からマシンを立ち上げています。しかし、たまたま見た、あるメッセンジャーで表示されていたニュースを通読して激しい怒りを覚えました。お陰で今晩眠れるかどうかすら怪しい状態です。

asahi.comのコメントのようにこの記事を書くことになりますが、あくまで以下は別のニュースサイトでの記事です。睡眠障害持ちで社会復帰の為に日々苦労している自分の意見を少しでも読んで頂きたくこのような形式にさせてもらいました。

以下の記事はasahi.comとは一切関係ありませんので、どうぞご了承ください。(と、言うか、他のニュースサイトの引用も出来るようにしてほしいです。>Diary Note管理者様)それともタイトル変えたままで記事引用として認識してもらえるのだろうか?安全のためそのままにさせてください。充分落ち着いた時点で仕様を確認し、可能ならば修正します。

また、この文章の内容に関しての責任は全て私にあります。私の知識不足から来る誤りがありましたら、どうぞコメントをしてください。また、訴訟を起こされる方が居られましたら、私のところに訴訟に関する書類が届くように個人情報を公開しますので、どうぞコメントしてください。

まずは以下の2つの記事を読んでやってください。

・睡眠導入剤購入の1人自殺=サイト開設の斉藤容疑者販売−嘱託殺人事件・神奈川
 http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_date2&;;k=2007101100933
 (リンク認識してくれないようです。URLコピペの上、「;;」→「;」と編集してからご確認ください。)

・斉藤被告から睡眠導入剤購入、千葉県在住者が自殺
 http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20071012i101.htm?from=main1

皆様はこの記事を読んでどういう印象を受けるでしょうか?私がうつ状態や睡眠障害を患ったことも無く、薬学知識も無かったら、「睡眠導入剤って怖い」と考えていたと思います。実際作家太宰治が数度にわたる自殺未遂に使ったは薬は一般名「ブロムワレリル尿素」(商品名:ブロバリン・カルモチン)と言う睡眠薬でした。皆様はいかがでしょうか?

ちゃんと本文を読めばこの被告から睡眠導入薬を購入した12名のうち1名が自殺をしてしまい、原因究明中であることはご理解頂けると思います。しかし、このタイトルでは自殺の手段として睡眠導入薬を使った可能性が高いと言う認識に陥らないでしょうか?

私は、これら記事は精神疾患患者への治療に対する誤解を助長する危険な文章であると考えます。大掛かりな薬剤流出事故が発生しない限り被告は本当に人を毒殺するほどの睡眠導入剤を入手するのは不可能です。

たまたま、うつ状態と不眠を患ったため、自分なりに心に効く薬のメカニズムを学習した私の見地から、私なりにこの記事、特にこのタイトルがいかに誤解を生みやすいかと言うのを指摘してみようと思います。

現在、お医者様から処方される睡眠薬はことごとく安全で、それ単体では死に至ることはごくまれな例外です。数日間にもわたって眠った上に布団の中が汚れておしまいでしょう。

心に効く薬ですが、摂取した人によって効果にばらつきが出やすい薬です。これは私の主治医が私に合う薬を試行錯誤された苦労からも察することが出来ます。また、体に合う薬を探すために苦労した方を何人も知っています。最悪、急性アレルギーで死亡と言う可能性も他の薬や食品同様持ち合わせています。

ところで、毒物で人が死に至る条件の指針としてLD50という考え方があります。ざっくり言うと、ある生物に体重1kgあたりどれだけの量をどういう条件で投与すると50%が死に至るか、と言う指針です。詳しくはwikipediaの「致死量」を参照してください。(URL貼ったんですが、認識してくれませんでした。)

まずは私が薬のことに関して理解するにあたって役に立ったと考えているサイトの精神安定剤・睡眠薬のコーナー(http://www.office-pharm.net/memo/memo15.html)に出てくる睡眠薬に分類されるそれと、先の「ブロムワレリル尿素」・「エチルアルコール(いわゆるお酒)」のLD50値から実際の薬で一度にどれだけの量を摂取したら50%の確率で死に至るかの調査をしてみました。それに際して、以下のサイトからの情報を利用しています。

・おくすり110番のハイパー薬辞典
 http://www.jah.ne.jp/~kako/
・google検索で得ることの出来たある薬品のLD50値。検索キーワードは「医薬品情報 (ある薬の一般名) LD50」、それで見つからなかった場合は「医薬品情報 (ある薬の商品名) LD50」です。可能な限り発売元発表の資料、それが見つからない場合は、一番多く指摘されている数値を使用しました。調べてみると結構ばらつきがありました。ただし匿名の発言・サイトに悪意のあるコンテンツがある場合(McAfee Site Adviserによる)は参照対象から除外しました。

以下、薬品商品名と薬理効果のある薬物の含有量・LD50・これらから導き出される体重50kgの人が50%の確率で死に至るにはどれだけの分量を摂取すればいいのかの目安の値を示します。

ハルシオン0.25mg錠:LD50=7500mg/kg以上(ラット経口):1500000錠
エバミール1.0mg錠:ばらつき多数のため資料作成不能
ロヒプノール2.0mg錠:LD50=1550mg/kg(マウス(雄)経口):38750錠
ユーロジン2.0mg錠:LD50=740mg/kg(マウス(雄)経口):18500錠
ユーロジン2.0mg錠:LD50=3200mg/kg(ラット(雄)経口):80000錠
レンドルミン0.25mg錠:ばらつき多数のため資料作成不能
リスミー:情報なし
インスミン:情報なし
アモバン10mg錠:LD50=2940mg/kg(マウス(雄)経口):14700錠

やはり、薬剤師さんの助力がないとより正確な情報提供は難しいですね。でも、私の知識だけでもこれだけ集めることが出来ました。時間に余裕のある薬剤師様におかれましては是非とも補足をお願いいたします。さすがにただの病気療養中IT技師がこの記事を書く前から日本薬局方を持っている確率は限りなくゼロにちかいかと。

いずれにしても、どんぶり山盛りクラスの量です。それだけ摂取しても目的達成の確率は五分五分なのです。

ちなみに太宰治が使ったブロムワレリル尿素ですが・・・
ブロバリン1g:LD50=1340mg/kg(マウス経口):67錠

アルコールでも
試薬アルコール:LD50=7060mg/kg(ラット経口):約350ml
と、言うことは有名なスピリタスを約400cc一気飲みで半数致死?胃が受け付けないでしょう・・・。

現在の睡眠薬が過去のそれと比べていかに安全か目安になりましたでしょうか?

太宰治ですら結局は入水自殺です。この一件の被告が薬局や製薬業者との大きなパイプがない限り、人間1名を毒殺するには極めて困難な量ばかりです。

確かに、LD50は人体実験によるものではありません。(そんなことする製薬会社なんて現代では存在し得ないでしょう。)しかし、一種の目安として有用と考えられています。

この知識を得た今、自殺に追い込まれた犠牲者の方が直接薬物によって自殺した可能性が極めて低いことがお判り頂けると思います。

ただでさえ一言が大きな影響を与えるマスメディアの発言です。更に日本における精神医療の認知度は他国と比べて低いものです。皆様は「心の風邪」という表現を聞いたことがあるでしょうか?国外の多くの国では原因の除去・薬物を含む各種療法で治療できる病気と認識されているのです。

これを書く前にこの記事の話をイギリス在住イギリス人の友人に説明しましたが、「誤解を招くね」との答えが返ってきました。もちろん、言葉の壁があるので、正しく表現しきれていないだろうことは私も認識しています。

この頃、情けない記事ばかりのマスメディアですが、記事を書くにあたり、可能な限り誤解を回避できる表現をして頂きたいと思ってなりません。また、専門知識を要する記事にはそれなりに知識と表現能力を持った人があたって頂きたいと考える次第です。

最後になりますが、本事件の被告は極めて自己中心的で弁護の余地も無い行動を取ったと、私は考えています。充分な刑事罰が下ることを期待してやみません。
今回被害にあった十数名の被害者さんたちは、充分な治療もままならず、周りからも理解・助力を得られず、精神的に窮地に追い込まれた人達ばかりだと思います。そのような自分で自分の生命を維持する事すら危うい状態の本当の弱者に対して被告が取った行動は「人倫に反する」程度の言葉では物足りないほどの行動だと私は考えます。まさしく言葉にならないほどの憤りを被告に対して抱いています。

今回命を落とされた方の命はもう如何とも出来ません。残った被害者の皆様に対して、充分な治療が実施され、周囲の理解・協力が充分に行われることを祈るばかりです。この状況からの回復にはそれなりの時間がかかるでしょうが、回復を心より祈願いたします。

本日はこれまで。

・・・っーか、不眠の上・怒りゲージ最大なのでつらいです。

同日10:15補足:食事を取り、少し落ち着いた状態で通読。言葉足らずを補足しました。なので論旨に変更は一切ありません。
同日16:00追記:目を休めることが出来たので、一番最後に書いた被告に関しての文章に追記。

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